クラウドサービスは、簡単に情報共有ができるということから、会社やプロジェクトのチームでの利用イメージが強いですね。しかし実は、個人事業の方でもとても便利なサービスなのです。
ここでは、老舗のクラウドサービスDropboxを例にして説明します。
まず、Dropboxをダウンロードすると、自分のパソコン内にDropboxドライブなるものが作られます。そのドライブにデータを保管することでDropboxのクラウドにもアップされたことになります。これは、どういうことかというと、普通に作業してデータを保管するだけで、その瞬間にバックアップが取られているということを意味します。
Dropboxの一番ベーシックなサービスでも2TBの容量が割り当てられていますので、一般的なパソコンであれば、全データをクラウドに保管しておくとが可能です。もし、パソコンがクラッシュした場合でも、新しいパソコンを購入してきてDropboxを繋いだだけで修復することもできます。(実は数年前一度お世話になりました)
全データをアップすることができるわけなので、別のパソコンに同様のアカウントで設定してやると、まったく同期された二つのパソコンを利用することができます。たとえば、オフィスのパソコンで仕事をして自宅に戻って続きをしようとする場合、パソコンを持ち帰らなくても、作業をしていた同じファイルを利用することができるのです。USBを使って、いちいちデータ同期することもなくなります。
自分2台のパソコンの情報共有なら、リモートデスクトップ機能があるよ、とおっしゃる方もおられますが、その場合ホスト側のパソコンをずっと電源オンにしておかなければなりません。電気やネットが切れてしまうと使えませんし、セキュリティ的にも気持ち悪いところがあります。
スマホや、タブレットの場合は、ウェブベースでアクセスすることもできます。出先で過去の見積書や企画書のような資料もここから確認して、即対応できるわけです。もちろん、編集もできます。
また、もしファイルやフォルダの間違えて上書きしたり、消したりしても一番ベーシックなプランでも30日間は、すべてのバージョンに戻すことができます。これは、かなり安心ですし、実際よく活用しています。
もちろんクラウドの一番の利用シーンである共同作業も簡単にできます。Dropboxを持っているユーザーとは、フォルダを限定して同じファイルにアクセスできます。協力会社や、頻繁に取引のある会社ともファイルを書き換える度にメール添付するようなことはしなくてもよくなります。先方がDropboxのユーザーでない場合、相手先には無料版(2GB容量)のサービスに入ってもらえれば、良いわけです。
時々、メールで添付できない大きなデータの受け渡しが必要な場合がないですか。そういう時は、指定したDropbox内のフォルダのURLのメールで相手先に送ると、ファイル転送サービスのようにファイルの受け渡しができます。フォルダの利用期間やパスワードも設定できるので、大きな画像データなどを届けるというような場合に役立ちます。
このコラムで書いたDropboxの特徴をまとめると…
- パソコンのローカルに保管するだけでバックアップが取れる。
- パソコン、スマホなど複数のデバイスで同じデータを利用することができる。
- ファイルやフォルダを誤って更新、削除してもデータ復旧することができる。
- Dropboxユーザーどうしは、共同作業が簡単。
- 大きなデータをどんなユーザーにもファイル転送サービスのように届けられる。
このようなサービスをDropbox Plusという一番ベーシックなプランは、月間$10.99(現在)で利用できます。